<< July 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 玉ねぎを刻む | main | かつをぶし、にぼし >>
梅雨とあじさい
ついに梅雨入りである。わたしは夏の暑さが苦手なので、春がもう終わろうという頃からすでに夏へのカウントダウンが始まっているような気がして、恐れおののいてしまう。梅雨入りとはもはや夏への助走であり、しかもそれ自体が湿気ぽくて、洗濯物は乾かないときているから憂鬱である。

梅雨時期の花といえば、あじさい。あじさいは子どものころはあまり好きでなかった。ピンクのか青いのか、あるいはがくあじさいくらいしかそのころの種類はなかった。ピンクのも青のも花がいやに固まりすぎているように思ったし、あの厚くて大判な葉も情緒がかけているように感じた。その割に植えられているのは小暗い庭の隅のような、陰気な場所が多くてさみしい気持ちがするのだ。

今はすみだの花火とか、柏葉あじさいとか(これは正確にはあじさいではないと聞いたが)種類が多くて、あじさいに子どものころのような小暗い感じがなくなった。色合いも実に多彩である。

義母からあじさいの切り花をもらった。種類はわからないが、淡い紫いろで小さな円い部分と星のような部分があってとても愛らしい。ガラスの水差しに飾って、食卓に置いている。蒸し暑い昼にも、雨の降りやまない夜にも、そこだけしん、と涼やかな様子である。

〇あじさゐはあの人のはな丘越へて会ひに行きしあの場所のはな 美衣